[コメント] 居眠り磐音(2019/日)
娯楽時代劇としてまずまずできている。殺陣も泣かせも自分としては大いに買いたいのだが、妖怪メイクで頑張る柄本明にもうちょっとしぶとくあって欲しかった。そして、残念なことに映画的なパースペクティブ、迫力が足りない。ラストのカメラの無欲ぶりはどうだ。これじゃ全く日テレの2時間時代劇じゃないか。
あと、やはり奥田瑛二の出演場面を見るたびに、必然的にピエール瀧の姿がだぶってみえるのをやはり否定できない。詮無い思いだが、瀧の悪老中ぶりも切実に観たいと思わせる、こんな事態でなければ思いもよらない編集段階の微妙な間合いだった。
でも、戦うたびにみずからの躰に忘れられない大きな傷を負う、決して超人ではない主人公は新鮮だった。続編を期待する客もたぶん、多いだろう。
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