限りなくウソ臭いあの世界が真実で、すみずみまで生活臭に満ち溢れたこの世界が仮想現実だとしたら…いくらこの映画に説得力がないとはいえ、小学生あたりは連続自殺引き起こすかも知れんなあ、ハア…。

とにかくストーリーについてはもうどうにでもしてくれ、であるが、コンピュータと人類の闘いならもっといい切り口はいくらでも見つかる筈だ。最悪の建材で見事に出来上がった城を見る思い。見栄えは立派だが中に入ってゆく気はとてもしない。とりあえず評価すべき点があるとするなら、『スターウォーズ』や『ロード・オブ・リング』と同じくらい「運命」という言葉を口にするが、少なくとも建前上はそれを否定している点。そのわりに王女さまのキスで王子さまが運命的に甦ったりしてるけどねえ…。