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[コメント] フライド・グリーン・トマト(1991/米=英)

同じ「ゲテモノ料理」でも、イジーが出してくれるなら、「フライド・グリーン・トマト」よりは「特製ソースのバーベキュー」を食いたいとさえ思う。キャシー・ベイツならそうはいかない。彼女、愛嬌はあってもいつ斧を振り回しはじめるか判らんからなぁ…。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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差別する者は、今なおアメリカ南部では活発に活動しているのだろうか。それがどうであれ、女なり黒人なりを豚以下に扱う輩は、そのまま豚として扱ってやっていいと思う。少なくともKKK団が大っぴらに活動している時代であればなおさらのことだ。そんな奴の肉が旨いかどうかはかなり疑問なのだが、青臭いトマトより自分の嗜好には合ってはいることだろう。

だが、キャシー・ベイツをいつまでも「ミザリー」のヒロインとして見るのは失礼かもしれないが、少なくとも彼女の奇行の数々は少々病的なものを感じる。イジーのエピソードは差別が度を過ぎたカタチで蔓延していた時代だからこそ共感できるのであり、ヒロインにはクスリの効きすぎのように思われるのだ。保守的な南部だからこそのフェミニズム講座を受けている彼女は、決して夫に隷属しているような女性ではないのだから、それ以上を求めるのは行き過ぎというものだ。

女性の友情物語としてはそこそこの出来なのだが、イジーの反抗がキワ立つのはもっと冷遇された女性に為されるべきだったろう。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)アルシュ[*]

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