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水那岐さんの人気コメント: 更新順(1/78)

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★1上海陸戦隊(1939/日)あくまで礼儀正しく、情を忘れない日本軍人たち。だが彼らの正体を知っている我々は、国策映画といえどもそれを素直に受け止めることができない。中国人娘を演じる原節子の刺すような視線こそが、ここでは真実を語っているように見える。「良民ユエニ守ル」の張り紙の何と空しいことか。寒山[投票(1)]
★5ロマンスドール(2019/日)現代の「スブやん」は悲愴なる求道者ではない。非の打ちどころなき理想の妻を伴った幸福な職人だ。タナダユキという女のフィルターを突き抜けた「いい女」は、いまや「助兵衛でいい女」として描写されるのだ。彼女は男のみる女の理想形でありながら、断じて女に嫌われる都合のいい娘でもない。ここにみる園子は全方位型の性格美女だ。ペペロンチーノ, けにろん[投票(2)]
★3悪魔の陽の下に(1987/仏)神への信仰心があまりに強いばかりに、悪魔をも信じてしまった司祭の物語。彼は「悪魔を利用する」という信仰性パラノイアの成せる業として奇跡を起こすに至る。奇跡とは日常とは対局の位置にあるものであり、日常を否定することは神の領域に入ることであるのと同様に、悪魔の領域に入ることとも言えるのかも知れない。死ぬまでシネマ[投票(1)]
★2テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018/英=スペイン=ベルギー=仏=ポルトガル)ギリアムが主人公らに仮託しようとした思いが酷く焦点が甘いのか、あるいは観客たる自分が理解していても「いつものこと」とそれを受け取るのにためらいを感じているのか、いずれにせよ「ごっこ遊び」の2時間と見えてしまう。『ロスト・イン・ラ・マンチャ』以降の20年は何に費やされてきたのか、今となってはかなりどうでもいい観覧後感。ペペロンチーノ, けにろん, ペンクロフ[投票(3)]
★4あじさいの歌(1960/日)石坂洋次郎によるお節介の相互作用が織りなす、恋愛劇のようなもの。なんだかんだで客寄せパンダである芦川いづみのヒロイン主張を轟夕起子が見事に掻っ攫ってゆく。他人事には首をつっこみたがる石原裕次郎もすっかりお株を奪われた形だ。ゑぎ[投票(1)]
★3無法松の一生(1958/日)三船の滅法オトコの可愛さに溢れた演技は感涙ものだし、彼を憎からず思いつつも頑なに心の鍵を閉ざす高峰にも感服した。だが、戦前のテクニックで彩られたこの作品は、やはり旧作の亡霊としてしか観られないだろう。 [review]たろ, カレルレン, sawa:38[投票(3)]
★4キャッツ(2019/英=米)地上でもっとも美しい動物とは、大多数の人間にとっては「ヒト」だろう。なぜならヒトはその骨格から決して逃れられないけれど、そのあくなき模倣能力によってほとんどの生物を模倣することができるのだから。 [review]月魚, けにろん[投票(2)]
★3夜明け告げるルーのうた(2017/日)人間の少年少女の描き方など魅力的なものがあるし、演出家の訴えたいことも掬い取れるのだが、そのスタイルが残念ながら独りよがりなのだ。だから大人たちの意識は薄っぺらだし、博愛の使徒である人魚たちも何を思い生きる存在かが判然としない。というより、湯浅政明の描きたいこと以外、例えば意味ありげに散りばめた伏線すら綺麗に回収できなければ会話で片付ければよい、と処理する体質が露呈している。ペンクロフ, DSCH[投票(2)]
★4英国王のスピーチ(2010/英=豪)物語自体は坦々とし過ぎて他愛ないが、王と国民とが契約によって認め合う王国内の事情を垣間見させる王国だからこそ、紡ぎ出される悲喜劇には興が乗る。そして国王と、彼と対等に渡り合おうとする教育者との演技合戦は見事と言えよう。 [review]死ぬまでシネマ, けにろん, ダリア, のこのこ[投票(4)]
★5DEVILMAN crybaby(2018/日)自分は湯浅政明のファンではなく、むしろアンチかもしれない。そんな自分が本作には度肝を抜かれた。善悪の逆転を描いた『デビルマン』の主人公に敢えて絶対善を背負わせた慧眼。湯浅監督の明は悪魔の心にくさびを打ち込む。 [review]さなぎ[投票(1)]
★4わたしは光をにぎっている(2019/日)裸電球に照らされたかのようなペイルオレンジの光の包む、温かいが敗北を運命づけられた商店街の店々。熱い信念を秘めてはいるがぼんやりを決め込むヒロインに合わせるかのようだ。だが、それだけで終わる「病」にとり憑かれた物語ではない。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★3スモーク(1995/日=米)煙草は友人とのつきあいの時しか吸わないのだが、煙草をふかしながら秘密を分かち合う話ができる友達は、酒飲み友達よりずっと貴重だ。 [review]死ぬまでシネマ, うさぎジャンプ, chilidog, Santa Monicaほか14 名[投票(14)]
★3家族のレシピ(2017/シンガポール=日=仏)家族再生を描く感動的映画などといったふれこみは新鮮味もなく凡庸だが、その切っ掛けとなった数々の料理の接写はパニックを起こしそうに刺激的だ。むしろこの映画の主役はラーメンであり、バクテーでありシンガポール料理だろう。冷静に見れば、斎藤工の脚本を感じさせないナチュラルな演技は充分に味わえる。少年のようにしか見えない彼の狡猾な役作りが絶品だ。ふかひれ, けにろん[投票(2)]
★4ひとよ(2019/日)さながら地蔵菩薩のような、母親の無思慮で愚かしいが分け隔てなく子供に降り注ぐ無償の愛情。「女性的性格」などという時代錯誤な言い方を敢えてすれば、彼女が子を脅かす夫を殺害したことに悔恨など残らない存在であることは、彼女が母親である以上当然のことだった。 [review]けにろん[投票(1)]
★5宮本から君へ(2019/日)唾液と愛液と血液が一体となって奔流を成す、正直な欲望が真っ当に勝負を決定する世界の住人たちに痺れる。蒼井優はあるいは演技者となってベストの熱演ではないか。彼女の最高の部分と、最低の部分を味わえる傑作だ。愚直な主人公を演ずる池松壮亮らとのセックスの神聖さと下衆さの側面ごとに酔える多面性も、この猥雑にして愛おしい世界の歯車だ。ゑぎ, ペペロンチーノ, けにろん[投票(3)]
★4最初の晩餐(2019/日)自暴自棄で発されるような「家族なんて所詮他人の始まりだ」という常套句を、ここまでポジティブに思考するある意味での爽快さ。他人の始まりだからこそそれぞれに他人を考え、それでも追及できない謎に、家族であり続ける食傷を軽減されるのだ。緊張感を保ち続けることで斉藤由貴は若さを維持しているのか、と恋多き女優の盤石ぶりに笑みを誘われる。けにろん[投票(1)]
★4明日に向って撃て!(1969/米)泳げないガンマンと人を撃ったことのないガンマン。英雄なき時代の何ともしまりのないヒーロー。だが、限りなく愛すべき男どもだった。ニューマンの笑顔は子供のように屈託がなかったし、レッドフォードのすねた顔は男から見ても微笑ましくなる顔だったのだ。 [review]けにろん, マッツァ, いくけん, らーふる当番ほか7 名[投票(7)]
★4チワワちゃん(2019/日)自爆テロのような現代的事象でドラマを彩ってはいるが、紙一重で背反している「ウザさ」とそれを見過ごさせる「可愛さ」とを併せ持つ真正の「アイドル」が存在した時代を描いているのだろう。セックスフレンドの自信を無化させ、一方で女たちの耳目をも奪う行動もできたスター。彼女は祭礼が終わっても狂騒を引きずらせ、死とともに終焉させた。ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★4万引き家族(2018/日)それはまるで、子供同士の秘密クラブのような。 [review]DSCH, おーい粗茶, サイモン64, さずほか11 名[投票(11)]
★4BPM ビート・パー・ミニット(2017/仏)地雷の上のスキップというはた迷惑な遊戯を、自業自得のすえの愚行と笑う者がいる。だが、人間として逃れられない性愛という刹那の生き甲斐に残りの人生を賭けて悪いのか。合理的なディスカッションで寸暇を惜しむ彼らが敢えて愛に生きるのは、生きることの本質、なにが重要かを知っているからだ。そして、彼らは我らも踏みつける地面にも地雷がすでにあることを指し示すのだ。プロキオン14, ぽんしゅう[投票(2)]