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[コメント] アマデウス(1984/米)

天才には悪妻がよく似合う・・・名言かも
nepiron

モーツアルトの伝記などを読んだり、小林秀雄の「モーツアルト」などを読んでも、彼の天才ぶりは天才のなかでも特に秀でたそれらしく、映画の中でもサラエリがモーツアルトの口ずさんだ楽譜を移すシーンがあったが、とにかく「ある時突然として曲が頭の中に浮かぶ」らしい。あとは、それを必死に楽譜に書きとめるだけなのだ、という。科学的に、いや、医学的に言うと、右脳にひらめいたアイデアを左脳がかきとめる、図式。そうらしいのだが、うらやましい限りだ。もちろん、3才までのおやじの音楽の訓練がそういう素地をつくったわけだし、最近のヨーヨーマの伝記を読んでも、かなり小さい時に良い先生にいかにつくかが大事かがよくわかる。マイルスデービスも、おやじがもしもトランペットを気紛れで彼に子供の頃与えなかったら、彼は存在していない。とにかく、これは傑作である。音楽の選曲も素晴らしいし、特に、奥さん役の少女はそのあまりの平凡さと、楽譜を売りに行くという愚かさの点において、そのあわれさにおいて、この物語りの影の主役でもある。ふたりはとにかくだれがどういおうとなんといおうと、その時その瞬間愛しあっていたのだから。この環境が彼をして神に近づかせるのである。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)けにろん[*] Linus ina

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