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[コメント] リスボンに誘われて(2013/独=スイス=ポルトガル)

これは素晴しい愛の映画だ。高校教師の現実離れした行動から始まり、哲学的な言葉の洪水にたじたじとなり、若者たちの反政府運動とか恋の物語とかに至って、やっと落ち着いて観れるようになる。そして、すべての謎を溶解するラストが秀逸だ。
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







彼ライムントは自分の事を退屈な男だと繰り返し言っていたが、彼自身は自分の事を退屈な男でもなく色々考えているのだと、思っていた。だから、自分と同じ考え、考え方をする本の著者アマデウに興味を持った。アマデウのすべてを知りたくなった。これが、突拍子もない彼の行動の理由だろう。

アマデウの恋の行方は、第三者の観客から見れば、ライムントと同じ考え方をするアマデウなので、推測出来るものだ(私は後々まで推測できなかった)。が、それを聞いた時に彼自身はどう思ったのだろうか、いやどう受け取ったのだろうか?この1点のみが中途半端に終わっていると思う。

それはともかく、

‘精一杯生きる’というのは、独りよがりに前に進むことではない。静かに相手のこと、周りのことを考えつくすのも、精一杯生きるという事だ、と作者は言っているようだ。

確かに、このラストから彼の‘精一杯の人生’が始まるのは間違いがない。

(評価:★5)

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