街には、かっぱらいや臓器を買う人々や人を騙す代書屋がいて・・・、街から遠ざかる度に人の心は段々と温かくなっていくようだった。「地の果て」の町の兄弟が一番純粋で優しかった。

しかしドーラは、街で住んでいる人は、街へ帰らざるを得ない。そして、いい加減な代書屋稼業を再開するのだろう。が、彼女も世の中を見る目がちょっと違ってきたのではないか。

かわいていた目が、優しい目付きになっていた。