[コメント] アブラハム渓谷(1993/仏=ポルトガル=スイス)
キャメラが群を抜いて素晴らしい。段々畑、巨木に囲まれた道、河岸の夕闇に浮かぶ邸等々の風景は言うに及ばず、屋内の部屋の家具、調度品、それらの匂いまでが漂ってくるようだ。しかし・・・
このように1シーン1シーンはじっくり楽しめるが、全体として「物語」になっていない。
例えば主人公の“素直さ”は分かるが“悪女”になる“葛藤”はなかったのか。また夫の心の変遷も十分に描かれていない。結果だけだ。ナレーションが多く、それで処理しよう(=結果はこうでした)とするのも大いに気になった。
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