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[コメント] コンドル(1939/米)

不明にして誰がリタ・ヘイワースか知らなかった。確認して、成る程と。ム所の壁にポスターを貼る奴の気持ちがわかった。・・・しかしコメントがこれだけではこの埋もれた名作に失礼なのでもう少しストーリー構成なんかについて触れる。
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ストーリー構成というより脚本が素晴しい。

例えばオープニング辺り。南米の港から始まり、ヒロイン・ポニーが下船してくる。そして2人の男、ジョーとレスがつけ回す。南米、異国の話で観客がとっつきにくいなと思うのを、この3人のやりとりをコミカルタッチにして和らげている。

そしてポニーが途中で酒場を覗き、皆に合わせて「チキチー」と南米俗歌を唱歌する。これは伏線だ―酒場女かと思わせる。

そしてジョーのなじみの酒場へ。ここからが本編だ。ここ迄ほぼ6分。緻密な構成の導入部6分。更に舞台背景を会話で徐々に明らかにしてゆき、主人公が登場するのが10分。ちょっと遅いか。とにかくヒーロー、ヒロインが揃って、観客としては、この2人の恋か、ほぼ成り行きが分かった分かった、職業は郵便配達ね−と引いていくが、この直後がすごい。

今まで導入部を引っ張ってきたジョーをあっさりばっさり事故で死なせる。この大胆さ。ほー、この職業は意外と大変なんだ、これからどうなるんだ?と観客を再び椅子に座らせる・・・。

確かにテンポは今と比べると遅いが、その分じっくりと感情移入が出来るといえる。

以上私の実体験記でした。久しぶりに映画らしい映画を見た。

とっつき

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)緑雨[*] ジェリー[*]

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