緑雨さんのコメント: 投票数順
稲妻(1952/日) | 金に群がるあさましき人間の醜さは芙美子ワールド全開といった感じだが、成瀬の手にかかると喜劇性を帯びて可笑しみさえ感じられてくるから凄いものだ。 [review] | [投票(1)] | |
ガス燈(1944/米) | ガス燈の炎の揺らぎをヒロインの心理状態が不安定になっていく様に重ね合わせるとともに、謎解きの鍵に仕立て上げていく。なんと粋なんだろう。このようなガジェットを使うことができた、映画にとって幸福な時代。 [review] | [投票(1)] | |
ガチ☆ボーイ(2007/日) | 観戦する妹・仲里依紗のリアクション、痛めつけられる兄の姿に理解しがたい感情が生まれ、やがて心の底から心配し、応援する衝動が湧いてくる。これぞプロレスの心。 [review] | [投票(1)] | |
戦場でワルツを(2008/イスラエル=独=仏=米=フィンランド=スイス=ベルギー=豪) | 如何にもアニメーションな冒頭の犬のシーンを経て、ドキュメンタリータッチに移行するにつれ、「アニメを観ている」という感覚が薄くなる、というか意識させられなくなってくる。 [review] | [投票(1)] | |
グッドナイト&グッドラック(2005/日=仏=英=米) | モノクロ映像の美しさは尋常ではない。そこにダイアン・リーヴスの歌声が重なっていく心地よさ。オープニングシーンのパーティ、談笑する男女の表情を眺めているだけでなんだかうっとりしてくる。 [review] | [投票(1)] | |
ザ・ファイター(2010/米) | クリスチャン・ベールの役作りが完璧すぎて驚撃…だけど、エンドロールに出てきた「本物」がまんまだったので、モデルが明確だったのねと納得。 [review] | [投票(1)] | |
フード・インク(2008/米) | 養鶏場の光景だけでも必見。しばらく鶏肉食べたくなくなること請け合い。告発している内容は『スーパーサイズ・ミー』と同じだけど、こっちのほうが映像で訴える力がある。有機農産物を買い付けに来たウォルマートの担当者のいかにも胡散臭い容姿! | [投票(1)] | |
荒野のストレンジャー(1972/米) | なんと愛想のない映画。傍若無人なアンチヒーロー。ダーティ・ハリーどころじゃない。 [review] | [投票(1)] | |
8 1/2(1963/伊) | いやー面白い。現実と回想と空想とがボーダーレスに交わるいい加減さ。特に、驚くほどモダンに美しいアヌーク・エーメが登場して以降、マストロヤンニがますます深みにはまっていってからが白眉。 [review] | [投票(1)] | |
メトロポリス(1927/独) | 情報技術による生産性向上など想像すらされていなかった当時に考えられた「労働集約的」未来。アナログな大きな時計盤を回すことで疲弊する労働者。でもそれが今になってみると逆に異様な迫力を醸し出す。 [review] | [投票(1)] | |
ヒア アフター(2010/米) | 見応えのある部分と御座なりな部分が混在している。イーストウッド作品にしては珍しく中だるみを感じた。 [review] | [投票(1)] | |
それでも恋するバルセロナ(2008/スペイン=米) | 人間の営みの愛おしいことよ。地味だけど、こういう作品があってこそ映画という表現方法の豊かさが保たれる。アレンって女性にモテるんだろうな、とは思った。 [review] | [投票(1)] | |
ハスラー(1961/米) | ポール・ニューマンは、この未熟な男を演じるにはやや若々しさが足りない。その未熟さを表現したいがために無理矢理据え付けられたキャラがパイパー・ローリーという感じがする。 [review] | [投票(1)] | |
Shall we ダンス?(1995/日) | 場末でマイナー感満載ながらも気品を失っていない、あのダンス教室の在り様が作品全体に好ましい空気を通底させる。それを体現しているのがたま子先生(草村礼子)であり、彼女の穏やかな語り口を通じて物語は転がってゆく。 [review] | [投票(1)] | |
ばかもの(2010/日) | ともすればご都合キャラに陥りそうなところ、考え抜いたに違いない適切な造型演技でリアルさを保ち続けた成宮寛貴が期待を遥かに超えて素晴らしく、感心した。 [review] | [投票(1)] | |
海外特派員(1940/英) | ヒッチコックがジャンルに縛られていはいけない。木に竹を接いだような違和感が終始付きまとう。 [review] | [投票(1)] | |
モーターサイクル・ダイアリーズ(2004/米=独=英=アルゼンチン) | 表情の映画。ベルナルの涼しげな眼差しの奥に潜む、揺るぎなき強さ。相棒デ・ラ・セルナの包み込むような大らかな笑顔。ダンスパーティや草サッカーでの、患者や看護師や修道女たちの心から楽しげな表情。 [review] | [投票(1)] | |
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002/米) | 軽妙洒脱さと感傷性の二兎を追って中途半端になってしまった感あり。堅実に作られているがキレがないように思える。実話(自伝)ベースであるがゆえに自縄自縛に陥ったのか、もっと荒唐無稽に突き抜ければいいのに。 [review] | [投票(1)] | |
ダーティハリー5(1988/米) | 続編を重ねるにつれてハリーは爺さんになっていくが、作風は幼児化。ハードボイルドさは失われ、明らかに4作目以前と断絶している。 [review] | [投票(1)] | |
インセプション(2010/米) | 設定が凝り過ぎていて、何ができたら成功で、何が起こってしまったら失敗なのか、直観レベルで掴むのが難しい(なんたって登場人物からして理解できていないんだから)が、それでも十分楽しい。 [review] | [投票(1)] |