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[コメント] J・エドガー(2011/米)

史上初めて「男同士の痴話喧嘩」を本気で描いた映画とも云えるかもしれない。しかしまさかイーストウッドがこんなに切ないホモ映画撮ることになるとはなぁ。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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年老いてもなお、二人して競馬に出かけ、食事を共にする姿の幸福感と切なさ。

全編を通じ、一瞬の弛みもない演出力には衰えが見えない。時間軸を自在に操りながら、パラノイアックな正義感、効率主義というパブリックな側面と、マザコン、同性愛といったプライベートな側面を混濁させて、20世紀米国史に輝く怪人物を形作っていく過程の見事さ。しかも、回想パートは、主人公の思い込みにより改竄されていることが次第に明らかになっていくという一捻りが加えられることで、スタティックな伝記・評伝は、主観を帯びたダイナミズムを獲得する。

リンドバーグ事件の捜査や逮捕シーンは、『チェンジリング』ばりの犯罪映画テンションが描出されているし。

それにしてもディカプリオの老けメイクは完璧だった。マーロン・ブランドを彷彿とさせるかのような。裸のまま発見された死体のでっぷりとした腹も含めて。一方で、アーミー・ハマーはあまりうまく老けられていなかったが。

ナオミ・ワッツも印象的。ディカプリオと出会って日の浅い国会図書館のシーンでの「僕の個人秘書になってくれ」から切り替わり一転、'60年代パートに登場するという演出も効果的。

(評価:★4)

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