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[コメント] かぐや姫の物語(2013/日)

アニメーションとして、姫(竹の子)の赤ん坊から幼少期にかけての描写が素晴らしい。泣き出したり、寝返りしたり、這い這いしたり、立ち上がって歩いたり、という表情や動作の可愛らしさ。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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予告編で流れたラディカルなアニメーション、全編あんな感じなのかと思っていたが、あのシーンだけのものだった。それにしても、予想外の尺の長さに驚く。これだけ描き込めば然もありなんではあるが。

そうか竹取物語ってこんな話だったな、という感じだが、充実しているので冗長感は無い。一般に語られる竹取物語のプロットに比して、山での幼少時代を丹念に描いたところが特徴的。その幸福感には観ている側も魅了されるのだが、その分「1.山での幼少期」「2.都での求婚を巡る気詰まりな生活」「3.帰還すべき先としての月」と物語の場が三段階に分かれてしまった。それがために、物語構造が喚起する感情がストレートさを失ってしまった感がある。即ち、幸福さの対象たる1は、2に場が遷移した時点ですでに喪失されており、また2が姫にとって望んだものでなかった故に、2→3への帰還時に生まれる喪失感が爆発的な感情を生まない。帰還直前に捨丸と再会する場面はそれを補うために差し挟まれたものと思われるが、やや不自然さがある。

貴族たちのキャラクタが声を演じた俳優たち自身とそっくりなのに笑った。特に橋爪功

(評価:★4)

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