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[コメント] 龍三と七人の子分たち(2015/日)

北野映画には2つの系譜がある。1つは監督の内面の発露たる私的な映画、もう1つは公けを向いて楽しませようという娯楽映画。
緑雨

この映画はほぼ後者に傾いているが、ビートたけしがずっとやってきた笑いの要素が存分に注ぎ込まれていて、自ら楽しんで創っているのがよく伝わってくる。しかもそれを、軍団やいつもの北野組の俳優に限定せず大御所や個性派名脇役を活かしているところが付加価値。

さほど小ネタに走らず、正統派の笑いで勝負しているのが清々しい。クライマックスのバスでのカーチェイスなんか、ちょっと香港映画っぽいテイスト。惜しむらくは「七人」各々の個性を発揮する場面が物足りないこと。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ゑぎ[*] ぽんしゅう[*]

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