[コメント] マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016/米)
オスカー獲った脚本よりも、演者と演出、ロケーションと撮影の映画。
生きながら死んだような、やさぐれた人生を送る男でも、葬儀や相続は責任を持って全うし、甥っ子の面倒を見てその行く末を真剣に考える。これだけでも感動的だ。そして、街で偶然会ったミシェル・ウィリアムズの激白の破壊力。この人、いつもながら全部持って行く。
そこに情感をもたらす船と海と街並み。「マンチェスター・バイ・ザ・シー」は一綴りで街の名前らしいが、どこにもあるような田舎町のようで、米国でもっとも古い入植地の一つである風格をどこか感じさせる。
回想シーンを除き、一つの笑顔も見せなかったケイシー・アフレックが、船上の船べりに腰掛けながら初めて笑みを浮かべる。この一瞬が救いをもたらす。
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