映画の印象としては何となくボリウッドみたいだな、と。ヴァネッサ役メリッサ・バレラのビジュアルがちょっとインドっぽいからかもしれないけど。しかし彼女は魅力的ですね。今後、ハリウッドでの仕事が増えるかも。

ホントならそこに存在するはずの差別、貧困、暴力といった要素は直接的にはあまり描かれない。というか、シーンが外の世界に飛び出すことはほぼ無く（ヴァネッサが部屋を見に行く件りくらい）"ハイツ"の中で完結する。そういう意味では一本調子なのだが、それでもモブ=ダンスシーンは圧巻。個人的には配車係ベニー役コーリー・ホーキンズのキレのよい動きと歌声が抜群と思った。主人公ウスナビ（名前の由来が最高！）役アンソニー・ラモスの素朴さもよい。

ロマンスの描き方なんかはちょっと雑なのだが、それもご愛嬌。ラストの種明かしが粋で鮮やか。