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[コメント] ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984/米)

この情感の漂い方は尋常ではない。一介のちんぴらの一代記が大河ドラマの香りを帯びる。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







いくつかの時代が絡み重なり合う編集の素晴らしさ。冒頭のシークェンスで、電話の呼び鈴がバックで鳴り続ける演出なんて唸ってしまったし、いきなりBGMがイエスタデイになるあたり確かに笑ってしまうが、シーンのつなぎのケレン味も堪らない。画面いっぱいに広がる時代感。ビルや倉庫の間から橋が垣間見える構図の頼もしい美しさ。後半、産院で警官の赤ん坊を入れ替えるシーンや娼館でのキャロルとの再会、突如マイアミに飛ぶあたりは、もうほとんど支離滅裂に近いが、それでも終わってから考えると一つ一つのシーンがすべて必要なものであったように思えてくるんだから殆ど騙されてるみたい。最後、清掃車(?)が通り過ぎる演出なんて、もう土下座したくなっちゃうくらいだ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (7 人)ぽんしゅう[*] chokobo[*] 3819695[*] けにろん[*] uyo[*] ゑぎ[*] ナム太郎

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