[コメント] パーフェクト・ワールド(1993/米)
一見すると、ケヴィン・コスナーはこんな複雑なバックグラウンドを持った人物には見えないのだけれど、それが逆説的にリアリティを生んでいるような気もする。奥底に見え隠れする善良さが、少年と通じ合っていく展開に一定の説得力を与えてもいる。
後年の『グラン・トリノ』や『運び屋』を合わせ考えても、イーストウッドが自動車をキーに物語を描くことに思い入れがあることは明らか。この作品でも、自動車に関する印象的な場面がいくつもあるし、コスナーと少年が心通わせていく過程にも自動車が常に関わっている。
そして、60年代アメリカに漂っていたであろう、青臭い草の匂いを感じることができるという点でも貴重な映画。
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