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[コメント] 耳をすませば(1995/日)

今から約四半世紀前の東京郊外。一般家庭に携帯やPCが普及する直前、ワープロ専用機、図書館の貸出管理は手書きカード。それらを除けば、今と殆ど変わらない街の風景。なのに、それがこんなにも魅力的な物語の舞台になってしまう。これぞ映画の魔法。
緑雨

目の前に現れる飛行船。急な階段。電車に乗り込み、千の名前を持つ太猫。一瞬で世界観を表現するからくり時計。バルコニーから見晴らす、多摩川、私鉄、家並み。「カントリー・ロード」の即興セッション。団地の窓を開けると自転車が通り過ぎる明け方の奇跡。急坂を二人がかりで上る自転車。丘の上から眺める朝日。愛おしい至福の時間を味あわせてくれる。

幼くて他愛ない恋物語は添え物程度に捉えておけばよいと思うが、そればかりで頭がいっぱいになってしまうお年ごろの感覚を甘酸っぱく蘇らせてくれる。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)おーい粗茶[*] クワドラAS[*] ぽんしゅう[*] ペンクロフ[*]

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