[コメント] めぐりあう時間たち(2002/米)
絶えずつきまとう”死”のイメージ。人生における闇の部分ばかりが強調され、観ていて苦しくなる。一度の鑑賞ですべてを受け止めるには重たすぎるのかもしれない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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人生はそんなに苦しいことばかりではない。楽しい時だってあるだろう。そう言いたくなってくる。確か劇中でもクラリッサ(メリル・ストリープ)にそんな台詞があったが、リチャード(エド・ハリス)にあっさり否定される。この映画は、安易な救いを用意してくれていない。
クラリッサとリチャードの間に起こった過去の出来事や、ローラ(ジュリアン・ムーア)が死のうと考えたり家族を捨てることになった経緯など、詳しく説明されないため、なかなか感情移入がしにくい。初回の鑑賞ではどうしてもストーリーを追いがちになり、そのあたりが気になってしまうので、その意味でも二度三度と観ていくうちに深みが出てくる作品なのかもしれない。
それにしても、3人の女優だけでなく、脇役も含めて出てくる俳優がみんな見応えのある良い演技をしているのがすごい。落ちつきを取り繕った表面と裏腹に内面の苦悩が滲み出るような演技をしていたジュリアン・ムーアが、個人的には一番良かったと思う。
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