[コメント] サマーウォーズ(2009/日)
電脳社会の破綻と収束を大家族への回帰にからめて美談でまとめようという意欲は買う。大風呂敷だがアニメならではの描写、たとえば公共システム混乱のデフォルメ化などは見ごたえがあった。が、結局ジュブナイルと少年ジャンプの域を超えておらず、面白いが幼稚。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
間口の広い、大人でも子供でも楽しめる作品を作ろうとしたのは分かる。
だが、間口が広いと言うよりは、「入り口が多すぎ」の映画。
気弱な高校男児と憧れのヒロイン。ラブコメ要素。
大家族。ホームドラマ要素。
栄おばあちゃんが信じる人との繋がりと、電脳社会の脆さ。社会風刺要素。
栄おばあちゃんと、妾の子の侘助のわだかまりと和解。ノスタルジー要素。
陣内家の壮大な歴史。歴史浪漫要素。
電脳社会の格闘ビジュアル。サイバーSF要素。
いじめられっ子のキング・カズマと師匠。ベストキッド要素。
高校野球。スポ根要素。
などなどいろんな要素があって、結局その中心に据えられたのは、何てことない
みんなで力を合わせて勝利しました!の、少年ジャンプ要素。
しかし、OZのデザインは素晴らしかった。
あれほど巨大なシステムを視覚化するのには普通、硬派になりがちだが、
わざとらしいほどのPOPさが、逆に乗っ取られたときに不気味な感触を残すのも良かった。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。