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[コメント] ミモラ 心のままに(1999/インド=ハンガリー)

踊りと歌を限界までガマン、インド的には一杯一杯のラブシーン、ヨーロッパロケ部分のハリウッド的演出とカメラアングル……インド人もびっくり! 歌い踊るインド映画の王道とは全く違う、大スペクタクルロマン。問答無用のボリウッドの力技を見よ!
かける

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ストーリーやエピソードの矛盾といった穴(ツッコミ所)のデパート……というよりは総合商社、ではあるものの、そういった見方は一切する気にはなりませんでした。それは、3時間が長く感じられなかったことが証明。

むしろ、インド的な政治的文化的事情とのせめぎ合いといったところが垣間見えるので、むしろ製作者は頑張った! 感動した!! といった感じ。

まず、インド的大歌唱大群舞シーンは、なんと開始から1時間目にやっと登場。ラブシーンのギリギリ描写は、首筋や背中にキス! インドでは大チャレンジだったのでは。そして、イタリア旅行場面ではインド音楽がほとんどかからない! これだけ斬新な映画に、インド国内ではどんな反応があったのか、とても気になるところ。

ナンディニが最後にサミルではなく夫を選ぶのは、インド的にはしかたがないのかな? という気もするけれど、ご都合主義のハッピーエンドにならないように、精一杯の努力をしているように思えた。

なんともあやしいイタリアロケは……なんとハンガリーなんですね。エンディングクレジットをよ〜く見ると、やっと発見。さりげな〜くハンガリアンラプソディーがBGMになっていたり、バーの民族舞踊でバレちゃうという気もしますが。そのへんは、日本の日活無国籍アクションのようなものでしょうか。

ヨーロッパに場面が変わったとたんに、空撮でランドスケープがバーン! バーン! またまたバーン! というのは『冷静と情熱の間』と一緒だったのが妙におかしい。でも、『スパルタンX』みたいにさりげなくスペインロケだったりすると、マグダラファミリアが出てくるまで気づかないバカな客もいるからなあ……(私のことです)。

余談

ヨーロッパの街並の中で、ナンディニの色とりどりのサリーがとてもキレイに映えていると思ったのは、インドよりはヨーロッパに近い風景で暮らしている日本人だからこそかもしれないけれど、とにかくキレイだったなあ……。

(評価:★4)

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