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[コメント] オーロラの彼方へ(2000/米)

不思議な世界観と共に、父と子の深い絆が良く表現されています。物語の構成を無視してまでも親子の絆に拘った監督にエールを贈ります。
さいた

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







バック・トゥ・ザ・フューチャー』と『オーロラの彼方へ』との違いを考えてみました。

前者は、父親を助ける事によって歴史が正常化される設定です。それに対して後者は、父親を助けると歴史が歪められる設定です。『オーロラの彼方へ』の現場サイドは、親子愛を描けば描くほど歴史が歪むと言う矛盾にジレンマを生じたに違いありません。しかし歴史を歪めてまでも父が生きている事を貫き通しました。なんて自己中心的なハッピーエンドでしょう。客観的にみれば最低な主人公です。

…と、なじられる事を承知の上で、父を歴史上から抹殺しなかった監督に完敗です。何故なら、全ての人類を敵に回しても親族は愛しい存在なのだ、と言うメッセージに聞えましたから。欲を言えば、父が現在まで生きている事の影響で主人公が消えてしまう設定だとしたら、もっと父に対する想いが伝わったかもしれません。いわゆる、自己中心的な主人公の自己犠牲による父との絆です。僕はこんな物悲しい結末の方が好きかもしれません。

(評価:★4)

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