[コメント] メゾン・ド・ヒミコ(2005/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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現実ってーのは少ししょっぱい「塩おはぎ」みたいなものなのかもしれないな。
そうそう甘〜い恋愛ばかりじゃぁないっ。
「常識」とか「概念」っていうフィルターを通してしか現実を見られない人々(多分それが日常であり、ノンケな人々)をしっかり描くことで、ゲイの悲哀やゲイ6人と美女1人がダンスホールで輪になって踊る光景(ある意味非日常だよな)が活きてくる。
最初、気持ち悪いと感じたゲイのジジイたちが、多分沙織の心理と同調して、違和感なく愛おしく感じてきた。
加えて言うなら「行間の美学」・「割愛の達人」というか、日常と非日常の繋ぎのシーンは非常にさり気無かったりするから、素直によい。
だから、全てのシーンやセリフに意味があるように受け取れた。
無言で佇むコンビニも。
「最初の」壁の落書きも。
当然のように一番にアイスを選んで食べ出す「彼女」も。
足が太い「彼女」の「ニヤリ」も。
もどかしいくらいに長いキスも。
電車も、曇り空も、お盆のお招来も。
「似合うとか似合わないとかどーでも良くなってきた」
「操なんて捨てるためにあるのよ」
ゲイを馬鹿にする「糞オヤジ、謝れっ」
演技なのか素なのか、喜怒哀楽をちゃんと表現できる沙織(柴咲コウ)は子供みたいに素直に見えてとても可愛い。
「だって悔しいじゃん・・・」
子供をあやすように踊りに誘う岸本(オダギリジョー)もまたカッコイイ。
「死ね〜、クソオヤジ〜」
テレビの世界ではドラマもCMもヒット連発なのに、スクリーンでは『GO』以来、出演する映画に恵まれなかった柴咲コウ。
この映画は彼女の代表作になること間違いない。
関係ないけど、バスガイド服のタイトスカートから覗く少し内股の脚っていいね。
チャイナ服にお団子ヘアも捨てがたい。
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