白いワンピースの盲目の美女。

しかも夏帆。彼女くらいの美貌があれば、目が見えないことがハンデとなって結婚できないなんてことは実際ないと思う。

一方の健太郎は今のご時世、そんなに珍しくもない人種かと思われ。ただ、高学歴なのに仕事にも身が入らないというのはちょっと人生投げてる感がパないわけで。

それも夏帆演じる奈穂子との出会いで一変することとなる。

奈穂子は目が見えないゆえに相手を容姿で判断していない。健太郎は手を繋ぐことの了承をいちいち奈穂子の母に伺いに行く誠実さ。ヤることはヤってるふたりだが笑、どこか純粋な雰囲気を醸し出している。

こうなったら双方の親は暖かく見守るべきではないか？　そういったエンディングが用意されているかと思いきや、またも包帯ぐるぐるで入院している健太郎が点字メールを奈穂子に送り続けるシーンで幕。

結末がなんとも中途半端な感じはするが、童貞35歳と盲目（おそらく）処女の行く末を案じてやまない。

左利きの奈穂子に配慮してそっと席を反対側に移す気配りができる健太郎、自信さえつけばいい男になると思うんだけどなぁ。

牛丼をひとりで食べながら会えなくなった健太郎を思い出して泣いてしまう奈穂子は、忘れられない名場面。