[コメント] リップヴァンウィンクルの花嫁(2016/日)
声が小さい・主体性がなさ過ぎる・自分は悪くないのに(無自覚)。そんな(割とよくいる)女性を襲う不幸のスパイラル。物語としては面白いはずなのに、行ってはいけない方向にばかり進んでいく七海というキャラクターを全肯定できなくてこの点数。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ネットでの出会いに疑問を抱いた時点で、我に返っていればこんな事態に巻き込まれることもなかっただろうに。
親が離婚していること、職場を解雇されたこと、親戚が寄せ集めの偽者だったこと。
無自覚に七海は嘘をつき続けている。
しかし、彼女は「自分は何も悪いことはしていない」と思い込んでいる。
離婚する人に多いパターン。リアリティーを感じた。
夫の姑からタクシーに乗せられ実家まで帰るように言われた七海が世田谷のアパートに戻り、電話で夫と大喧嘩の挙げ句離婚。
そこから大荷物を抱えてひとり、とぼとぼと彷徨うシーンは観ているこちらがいたたまれなくなるほど不安を煽るカメラワーク。秀逸だと思った。
ウエディングドレスはふたりもいると気味が悪い。式場が重なって、すれ違うだけでも気味が悪いのに、ふたりは試着し写真を撮り、買い取ったのか着て帰って寝る。鬱陶しい演出。ここが大嫌い。綺麗なものを並べたら綺麗が増すでしょ?っていう監督の誤算が痛々しい。
ラスト、安室は笑ってたよね。この男、悪いヤツだ。
真白をAVの世界に入れたのもこいつなんじゃないかと穿った見方をしてしまう。
結局誰一人として善人が出てこない後味が悪い映画になってしまった。
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