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[コメント] インフェルノ(2016/米)

謎解き部分は相変わらず考える隙さえ与えないダイジェストっぷりだが、今回は誰が味方で誰が敵かがわかりにくい脚本になっていて評価できる。ただ冒頭ラングトンの意識朦朧シーンが長過ぎて牽引力は弱め。原作のネタバレ含みます。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







たまたま居合わせた救命医のシエナが「何でこんな危険な逃避行につきあってるんだろう?」という妙な違和感は当初からあった。

単なるダンテマニアではなさそうだと思っていたら、あろうことかゾブリストの恋人で大量虐殺ウィルス「インフェルノ」を世界に拡散しようとしている張本人だったとは!

シムズやWHOのブシャールらも信頼に値すべき人間かどうかわかりにくいようにしてあり、ラングトンがハーバード大学に訪れてきたエリザベス・シンスキーとのひとときを思い出したところでようやく敵・味方がはっきりする仕掛け。

同じダン・ブラウン原作の前2作の映画化より複雑に入り組んだ人間関係が楽しめ、単なる暗号解読転々ツアーに終わらなかったことを評価したい。

後に原作を読んでみたら映画とはまた違った結末で驚いた。

原作ではシエナは「インフェルノ」を阻止すべく単独でアヤソフィアに向かう。

映画では完全にゾブリストの信奉者として描かれていた彼女が、原作では「インフェルノ」の阻止を試みる善人なのである。

ちなみに、水溶性の容器に包まれた「インフェルノ」は既に容器が溶解し、病原菌が拡散、感染が始まっていた。

この病原菌の正体は「感染者の3人に1人が不妊になる(イミフ笑) よって人口増加に歯止めがかかる」というもので、映画で描かれていたような大量虐殺を目的としたものではなかったことを追記しておく。

(評価:★4)

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