[コメント] きみと、波にのれたら(2019/日)
不覚にも落涙。ふたりが笑いながら歌い、その間に徐々にふたりの距離感が縮まっていくシークエンスがなんとも微笑ましい。現実と地続きのファンタジーは案外乗りやすいことを気づかせてくれる。川栄李奈は何をやらせても器用。声優も上手い。彼女のコロコロとした笑い声は、アニメの少女・ひな子と一体化していた。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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子供の頃に溺れかけた時に助けてくれた年下の少女がひな子だったこと。
それ以来、「助かった命だから人を助けるために生きたい」と思うようになった港。
港が死んでからの喪失感と、ひな子にしか見えない港と過ごす日々。
周囲から見ると「水に話しかけてるようにしか見えない」ひな子、大丈夫?
あぁ、愛する人を突然失ってしまったらきっとこんな喪失感なんだろう。
スマホの暗証番号がひな子に助けられた日だとわかり、あの日、ひな子に送信される筈だったメッセージに励まされるひな子。
ラスト、ポートタワーのイベントにて、1年前の港から今年のひな子へのクリスマスメッセージ。
不覚にも泣いた。
洗面所に溜まった水に現れた港が、四散して排水溝に流れていくシーンは『夜明け告げるルーのうた』に似た描写で笑ってしまう。便器の中の溜まり水に現れる港も笑えるシチュエーション。
今、年間に何本も長編アニメーションが公開される時代。
湯浅政明には個人的に一番期待している。
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