[コメント] セブン(1995/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
reviewは全文書き直しです。
大食の罪(巨漢の醜男がパスタを無理矢理食べさせられて死んでいる)、
強欲の罪(弁護士が私利私欲のために強盗や強姦魔を釈放させたので殺されている)、
怠惰の罪(ヤク中の男・ビクターが約1年前から監禁され脳は軟化、脊椎や筋肉も減衰している。事実上最初の犯行)、
肉欲の罪(性病を患っている娼婦を客に刃物付きペニスで性交させた)、
高慢の罪(中身のないモデルの女の鼻を削ぎ、醜い姿で生き永らえるか、死を選ぶか選択させている)
妬みの罪(これまでの連続殺人の自称実行犯・ジョン・ドゥが、ミルズ刑事の妻・トレイシーとの幸せな結婚生活を妬み、強姦後首を斬って箱に詰め、最期の地に送り届けさせる)
憤怒の罪(ミルズ刑事が逮捕拘束されているジョン・ドゥをその場で殺害)。
大体の流れはこうだ。覚えている。ハッキリと覚えていた。
ただ、画面には何度観てもトレイシーの生首は出てこない。箱の中身は一度も画面に出てこない。それどころか、ミルズ刑事自身も箱の中身を確認するシーンすらない。全て、ジョン・ドゥの台詞とトレイシーが妊娠していた事を知っているサマセットがジョン・ドゥを殴るシーンだけで、箱の中身を誰もが嘘ではなく本当にトレイシーの首である事を悟らせている。
僕は、観た気になっていたんだ。箱の中身を! 画面に映ってない箱の中身を!
これは凄い事だ。僕が脳内変換して観てしまった気になっている。何十年間も。
僕だけだろうか?
誰もが結末を知っている映画でも見返してみると驚くべき発見があったりする。
これだから、名作の再鑑賞はやめられない。
改めて★5つを進呈する。
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