『マッハ！！！！！！！』のレビューでペンクロフ氏が触れていますが、前作は格闘シーンは凄いものの脚本自体にエモーションが欠けていました。それは『七人のマッハ！！！！！！！』では一層顕著になり、ほぼ無いといっても過言ではなくなりました。結果「七人のマッハ！！！！！！！」（←「！」だるいなー）はただボーッとアジアのスタントマンが限界に挑戦するのを見るだけという見世物映画になってしまい、オレの評価も若干下がってしまいました。

ところが今回はその部分が若干修正されています。そのせいかトニー・ジャーも前作に比べて感情を表に出していて、見ていてアクションではなく主人公に対してグッと来る場面も増えました。これでアクション自体にもエモーションが見えるようになればいよいよ憧れのジャッキー･チェン近づけると思いますが、まあそれはまだまだ先の話かなという気もします。もっともそれは根っからのジャッキーっ子であるオレにのやっかみもあってそういっているのですが、この作品以降どんどんその域に達するくらいまで続編を見せて欲しいなと思いました。

それにしてもこんなにカポエラがきちんと美しく撮られた作品は初めてじゃないでしょうか。格闘技に興味のある人はそれを観るだけでも価値はある思います。