連赤について知っていたいくつかの事。

・「総括」と言う名のリンチ殺人が行われていたこと。

・浅間山荘事件の中継放送は信じられない数字をとったこと。

・おかげで現場の人間が食べていたカップヌードルも散々映って、結果売上が非常に伸びたこと。

この一連の事件についてそれくらいしか知識の無かった私にとって、この作品は非常にインパクトのある作品でした。

劇中劇的な体裁を取ったのは、作品的には正解だと思います。そうすることで、何故この事件を今映画化したのかという意味を際立たせる事が出来ているし、何よりドキュメンタリー風にしちゃうと描かずには通れない総括のシーンのせいで、この映画は非常にタチの悪いホラーになってたんじゃないかな。確かに広げた風呂敷たたみそこねてる部分も多々あるけれど。

それにドキュメンタリー風に作られて、そこに含まれる監督の意図が肯定であっても否定であっても、ましてや感傷だったりした日にはその当時の空気を知らない私たちにとっては「へぇ、そうですか」にしかならなかったと思います。そういう意味でラストの立松さんの語りは本当に無駄です。

「きいてくれてありがとう」

はぁ？何言ってるの？お前達の世代のために聞いたんじゃないんだよ。

俺は激しい何かをこの映画で感じた。

それでいいじゃないか。

追記　：山本太郎は飛び込みでこの役を得たそうだ。正直俺も出たかった。

追記２：この作品を観てゴジ監督はどう思ったのだろうか？