[コメント] 秘密と嘘(1996/英=仏)
こんなに愛されたいのに、なぜ誰も愛してくれないの?愛して欲しい。その答えは、簡単だった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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素直になる。ただそれだけだった。
素っ頓狂な声で、娘を巻くしたて、年甲斐もない服を着て、家事をする訳でもなくタバコをふかしては、どうでもいいテレビを見て日を過ごす。
向上心の欠片もなく、ただ身の上を嘆くばかりのどうしようもない女。何?この人?腹立たしい思いでこの女を見る。
ところが、映画が進むうちに、この女の哀しいまでの寂しさが伝わってくる。「愛されたい」不器用な女の精一杯のメッセージ。
そんな彼女のもとへ、一度は捨てた子供がやって来た。
我が子の肌の色さえ知らない愚かな女を、子供は許す。そして、愛し方を知らない女に、愛し方を教えるのだ。その子は、義母の愛に包まれていると思って育ったが、死の床で自分には何も言わなかった事で傷ついていたのにもか変わらず。
一度は嫌悪感しか抱けなかったこの作品だったが、見終った後はすがすがしい気分になれた。これぞ、英国映画の王道を行っている作品だと思う。
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