[コメント] ニュー・シネマ・パラダイス(1988/仏=伊)
愛の姿。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
私は、ある人と大恋愛をしたが、両親の反対に遭い別れる事となった。その時は、辛くて仕方なかった。でも、私たちはうすうす気づいていた。「付き合うべきでない」と。
そして、アルフレードの判断と両親を重ねる。そして、今なら分かる。アルフレードは正しかった。
私は完全版を観た。身分違い、両親の反対はやはり辛い。
あの二人が一緒になって、果たして幸せになれただろうか?学校もまともに卒業していない若い二人が、駆け落ちしてどんな運命が待ち受けていただろうか?
エレナの両親の捜索もあっただろう。そして、貧しく母子家庭というハンデを背負ったトトの母も妹も、街の勇士の娘を奪った男の家族と言う事で、もっと辛い境遇に陥っただろう。エレナの両親にしても、一人娘がいなくなれば辛い事は間違いない。
それ程までのリスクを背負い、周りを不幸にしてまで二人は一緒になるべきではなかった。
だから、アルフレードは嘘をついたのだと思う。
トトを心から愛していたからこそ、嘘をついたのだ。
でも、アルフレードは、一つ思い違いをしていた。それは、トトがアルフレードが思っている以上にエレナを愛していた事だ。
「若気の至り」だと思っていたトトの愛が、人を愛する事に鈍感になるくらい、深かった事。それが辛い。
鍵を掛けず、そっと子を見守る、そんな母に私はなりたい。
人それぞれ、人の愛し方は違う。けれど、それを理解できた時人は優しくなれる。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (7 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。