ハリウッドが日本に目を向けてくれた。 「あぁ、あと一歩！」というところは多々あるもののその気持ちはしっかと受け止める事が出来た映画だった。

一番印象に残ったのは、村から上京するシーン。渡辺謙、真田広之、トム・クルーズが混沌とした街を、馬に乗って颯爽と現れるところだ。この時、渡辺謙、真田広之は、馬に乗っているのに関わらず、肩の線が揺れていないのだ。背筋をすっと伸ばし、上腿が全く動く事なく馬に乗っていた。反対にトム・クルーズは、馬の動きに合わせて体が上下しているのだ。

馬に乗る。

たったこれ一つを取ってみても、文化の差を感じてしまう。

多くの人が語っているように、私は小雪とキスすべきでなかったと思う。直接肌と肌を触れ合うよりも、布を通して、這うように白い手を滑らす行為がとてつもなくエロチックだっただけに、本当にもったいない。唇と唇が触れるか触れないかのところで止る。これぞ究極のエロだ！（←素が出て来た（汗））

戦場で死して錦を飾った渡辺。生き残ってその思いを天皇に伝えたトム。

どちらがカッコイイと感じるかは文化によるだろう。日本人の私には、トムにも渡辺のようになって欲しかった。そして、サムライではなく侍（武士）になって欲しかった。

惜しいところは多々あるものの、「日本人役に日本人を使ってくれた」それだけでも嬉しい事ではないか。