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ゑぎさんのコメント: 投票数順

★4ストップ・メイキング・センス(1984/米)歩く足から始まる映画の系譜。アステアを想起する。デヴィッド・バーン自体が映画的な、ある意味畸形的な存在で、彼のパフォーマンスを映しただけでも興奮をそそるだろうが、デミ+クローネンウェスという才能が映画的興奮として画面に結実させている。当たり前過ぎることを云うようだが、映画は「興奮」のためにあるのだ。[投票(2)]
★3ディパーテッド(2006/米)ヒロイン−ヴェラ・ファーミガの物足りなさやマーク・ウォールバーグの演技の鬱陶しさなどを上げることもできるが、格別なのはマーティン・シーンへ「映画の感情」を乗せられていないことだ。しかしこのような映画でオスカーを受賞してしまうというのもスコセッシらしいアイロニカルな顛末じゃないか。[投票(2)]
★4昭和おんな博徒(1972/日)プロローグ、フラッシュバック、そしてプロローグの時制に戻り佳境へ、というお定まりの構成だが、しかし、ファーストシーンから、或いはタイトルの入り方から「これぞ映画」という雰囲気がぷんぷん。もう唸ってしまう。江波杏子が彫った刺青を機能させない部分だとか物語的に弱い部分はあるけれど、全編「映画」に満ちている。[投票(2)]
★4南の島に雪が降る(1961/日)虚構と現実の危うい関係を描いて実に映画的な題材だ。さらにクレジット開けの入道雲のカットから全編に亘って非常に安定したショットの連続。しかし矢張りフランキー堺がピアノを弾くシーンが白眉だろう。フランキーもいいが、皆のリアクション演技がたまらない。 [review][投票(2)]
★2バブルへGO!! タイムマシンはドラム式(2007/日)これは映画を作ろうとして作られたものではないと思える。[投票(2)]
★3氷の微笑(1992/米)ヒッチコッキアンの哀しい性。別荘の周辺、海と崖が見える画にグッと来てしまう。有名な取調室のシーン。カット繋ぎはとても通俗的だが演出のテンションは突出している。またラスト近くのエレベータの緊張感も明記すべきだ。全体に影の使い方はバーホーベンらしさか。人物への寄り気味の画角はデ・ボンの特質のように思う。[投票(2)]
★4関の弥太ッぺ(1963/日)冒頭の胡麻の灰−大坂志郎や女郎屋での岩崎加根子への寄りの演出といった部分でも映画性がほとばしる。しかし、本作は花−槿(ムクゲ)の花−を扱った映画として映画史に輝き続けるだろう。白い花は「聖性」、なんてことを云っても良いが、少なくも中村錦之助十朱幸代を隔てる「切なさ」はこの花によって倍加している。[投票(2)]
★3レディ・イン・ザ・ウォーター(2006/米)スクラントとタートゥティックの扱いだとかは相変わらず過剰な緊張感で見捨てられない魅力があるのだが、しかし、作劇臭い。ホラ話に付き合わされたという感覚が残る。それは思わせぶりで放りっぱなしの演出が多過ぎるからだが、 [review][投票(2)]
★4ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!(2005/英=米)クライマックスはちょっとトーンダウンかなとも思うのだが、例えばトンネルの中にウォレスが消えてからの不気味な夜の描写とその後のグルミットが車を発進し地中のウサギ男を追いかけ回すシーケンスなんて惚れ惚れするような活劇演出だ。このような、映画ファンが手をたたいて喜びそうな細部がヤッパリ沢山ある。[投票(2)]
★2PLANET OF THE APES/猿の惑星(2001/米)旧作と比較するのは詮無いことだと思いながらも、でもこのなんとも理に落ちた苦し紛れの設定変更を大目に見る程私も人間ができてないというか、ティム・バートン・ファンではないというか。ラストの居心地の悪さは極めつけだが、プロット展開上は唖者としての設定が無くなった点とジーラとコーネリアスのキャラの欠落が大きい。[投票(2)]
★3男はつらいよ 葛飾立志篇(1975/日)勿論小林桂樹。彼が映画を支えている。だが一番忘れ難いのは夢のシーンだ。サボテンが映り乗馬が近寄ってくるロングショットから、サルーンでの上條、米倉、吉田義夫、そして「チェリー」倍賞千恵子の唄のシーンの見せ方の西部劇的演出!なんと器用なこと!山田洋次はハリウッドで本格西部劇を作ることが出来る監督かも知れない。[投票(2)]
★3男はつらいよ 寅次郎子守唄(1974/日)上條恒彦の告白シーンはシリーズ有数の感動的な告白シーンだし、京成関屋駅のシーンの十朱幸代はたまらん可愛らしさ。「ちょっとあなたに会いたくて。」マドンナの告白(返事)のシーンとしてもかなり上位に入る出来。 [review][投票(2)]
★3男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(1982/日)シリーズのキス・シーンで云えば、満男と泉の新幹線ホームの場面や桃井、布施のカップラーメンを食べた後のキスや長渕が志穂美悦子を押し倒すシーンなんかも印象深いけど、しかしダントツで忘れ難いのが沢田研二田中裕子の観覧車でのキスだ。実にいい。本人達の気合も勿論なんだろうけど、やっぱり演出家の功績だと思う。[投票(2)]
★4小間使(1946/米)ラストがいいなあ。特にジェニファー・ジョーンズがボワイエの後を追って、邸宅を飛び出し走っていくロングカットがいい!この後続く列車のシーンの展開も素晴らしい。都合良過ぎる展開を誰も非難する気にならないだろう。何という自由。階級や因習からの開放。ルビッチの最後の最後も映画の幸福を謳って真に感動的だ。 [review][投票(2)]
★4復讐は俺に任せろ(1953/米)フリッツ・ラングにしては通俗的過ぎる家庭描写だなと思っていると、一瞬にしてこちらの違和感を瓦解させる演出を持ってくる。本作についてもラングは完璧な世界を構築していると思う。それは観客の感情操作を含めてであり、我々はもう冒頭からどっぷりとラングの術中にはまってしまう。 [review][投票(2)]
★3ホテル・ルワンダ(2004/伊=英=南アフリカ)映画の冒頭、ドン・チードルが乗るバンを車中から撮ったシーンはスクリーン・プロセスに見える。なんとも古めかしい画調で驚いた。思わずスタンリー・クレーマーなんかの画面を想起する。 [review][投票(2)]
★3麻雀放浪記(1984/日)実に丁寧に作られていることは認めるが何とも生真面目で面白みの無い演出だ。高品格が映画を支えていると云えるが、彼を筆頭にいかにも役者の魅力で引っ張った映画という印象。暗転やディゾルブの使い方は全くありきたりで官僚的だ。安藤庄平の美しい撮影が勿体無い、画作りという意味での演出の才気が殆ど感じられない。[投票(2)]
★3ワイルド・レンジ 最後の銃撃(2003/米)雨や泥濘の西部劇を志向するケヴィン・コスナーというのは誠に好ましいと思うし、正直これだけ堂々たる本格西部劇が臆面も無く作られるとは思ってもみなかった訳で、西部劇ファンとしてはとても嬉しいのだが、反面、どこか違和感のある画面が繋がる。 [review][投票(2)]
★3待ち伏せ(1970/日)悪くない。繋ぎの良くない部分もあるが私には十分面白い。プロローグ−アヴァンタイトルで三船敏郎市川中車から仕事を頼まれるのだが、この市川中車って役者が大好きだ。他の映画にあんまり出ていなくて惜しい。 [review][投票(2)]
★3SAYURI(2005/米)私にはもうコン・リーの一人勝ちにしか思えない。こゝ約20年間、アジア圏最高の女優はコン・リーだし、もしかしたら今現在の世界最大の女優はコン・リーかも知れない。 [review][投票(2)]