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ゑぎさんのコメント: 投票数順

★4すべてが狂ってる(1960/日)これは聞きしに勝る傑作。冒頭、交差点の真ん中に禰津良子中川姿子を立たせて会話をさせるカットで既に瞠目。全編に亘って映画を作る喜びが溢れている。 [review][投票(1)]
★3吸血鬼ゴケミドロ(1968/日)やっぱり見どころは高英男佐藤友美。特撮も美術も今見るとチープな感は否めないが、色使い等の設計は悪くないし撮影現場の創意も感じられる。オーヴァーアクトと強引な展開はこれはこういう映画だと思って笑って楽しむしかない。ラストの視点の大移動にも呆然とする。しかし、何といっても高英男のメイクアップが素敵。[投票(1)]
★4関東無宿(1963/日)ファーストカットが中原早苗。すぐさま松原智恵子進千賀子の高校生トリオをスピーディに繋ぐ巻頭は少々あざといが、平田大三郎演じるダイヤモンドの冬に導かれた刺青師の家で信欣三が登場する仰角カットのなんと格好良いこと。 [review][投票(1)]
★3花と怒涛(1964/日)冒頭クレジットバックの雄大な夕景のカットが一番いいか。後は久保菜穂子が背中の刺青を見せるシーン回り、それから鍬入れ式の出入りのモブシーンも迫力がある。全編に亘って照明はそれほど凝っていず清順らしさは希薄。ただし、お座敷のシーンでは向かいの座敷で仲間が遊ぶ姿を見せる、清順らしい縦構図の空間造型だ。 [review][投票(1)]
★3くりいむレモン(2004/日)空のカットが美しい。美しい青空のカットがあるだけで映画になるのか?なるのである。さて本作は前半が面白い。オフスクリーンが効果的に使われている。バスルームのドアのカット。リビングのシーンの横移動。三者面談や熱海のセールスマン−山本浩司のシーン等ショートコント風シークェンスが散漫な印象を残す。[投票(1)]
★3ノックは無用(1952/米)マリリン・モンローは同じ売り出し中の時代でも『ナイアガラ』なんかよりはずっと好感が持てる。はかない美しさがある。何といっても視線の虚ろさが良く似合う。という訳で真面目に演技するモンローが本作の一番の見どころなのだが、実はルシアン・バラード撮影の画面も特筆すべき部分がいくつかある。 [review][投票(1)]
★4地獄への道(1939/米)ブライアン・ドンレヴィがすぐに引っ込んでしまうがこれが見事な悪役造型。もうこの冒頭だけでヘンリー・キングの演出にしびれてしまう。唐突に登場する列車のカットも必見。また主役二人が乗馬のまま崖から川へダイブするという『明日に向って..』真っ青の演出も凄い。ただしヒロインのナンシー・ケリーが物足りない。[投票(1)]
★3禁断の惑星(1956/米)冒頭の宇宙船が惑星アルティア4へ接近していくカットが既にかなり官能的な美しさをまとっている。アン・フランシスの脚線とキス・シーンも見どころだが、それ以上に特撮シーンが悉くエロティックで滑やかなフィルムの肌触りを感じる。勿論現在の技術と比べればチープな感は否めないが、しかし今見ても古びない品の良さがある。[投票(1)]
★4ダーク・ウォーター(2005/米)エレベーターの映画的な使い方は日本版の方が上。しかし舞台になる建物の禍々しさは本作が際立っており、彼我の志向の違いが如実に現れている。クライマックスの水量によるスペクタキュラーも圧倒的で、ハリウッドの常套と云ってしまえば身も蓋も無いが、この過剰さこそ映画なのだ。そしてジェニファー・コネリーはなんて美しい![投票(1)]
★4眠狂四郎無頼剣(1966/日)伊藤大輔の影響か甘めの狂四郎。だが画面は本作も殆ど完璧だ。特に天知茂への撮影と編集が恐ろしく肌理細か。印象的なクローズアップからのトラックバックが2回ある。またラストの対決シーン。天知茂が顔を少し振るだけの動作でバストショットからアップへ繋ぐという他で見たことが無いような驚愕のアクション繋ぎがある。[投票(1)]
★3幕末純情伝(1991/日)うるさい画面が気になるが、しかしとても一所懸命作られている。結果として中途半端だが真面目にバカ映画を作ろうとしている。私はこういう映画を簡単に切り捨てられない。牧瀬理穂の殺陣に無い物ねだりをしてもしょうがない。むしろ彼女はよく演じている。元気な渡辺謙が嬉しいし、特筆すべきは矢張り津川雅彦[投票(1)]
★3奥さまは魔女(2005/米)大好きなアグネス・ムーアヘッドがやった役をシャーリー・マクレインが演じているのだが、流石にこの人は上手いもんだ。しかしエフロンの演出の扱いとしてはマイケル・ケインが別格という感じ。グリーンジャイアントですよ。キッドマンは本当にチャーミングだが、それは度を越しており人間とは思えないぐらい。[投票(1)]
★3クローサー(2004/米)力のある画面であることは認めるが、しかしマイク・ニコルズらしく嫌らしい演出の連続だ。例えばストリップクラブでのナタリー・ポートマンクライヴ・オーウェンのシーンは緊張感のある良いシーンだが、最後に彼女が脱ぐのを見るオーウェンのカットで目のエクストリーム・クローズアップにズーミングするセンスが破廉恥だ。 [review][投票(1)]
★3カルメン純情す(1952/日)冒頭からすっごい斜め構図。さらにカメラを動かし過ぎる。もう嫌らしくて嫌らしくてしょうがない。それは『エデンの東』以上といってもいい。木下恵介が調子に乗り過ぎるとこういうことになる。木下も一貫したスタイルを持たない演出家だが、それにしてもこの画面は前作との落差が激しすぎる。 [review][投票(1)]
★3馬鹿が戦車でやって来る(1964/日)例えば犬塚弘の全く山田洋次らしいイノセンスやラスト近くの浜辺のカット−シュールだが同時に小津を想起させる絶品の構図だとか、とても良い部分もあるのだが、本作がイマイチだと感じる一番の要因は戦車の走行スピードにある。 [review][投票(1)]
★3ターミナル(2004/米)人物造型はスピルバーグの底の浅さを露呈させてしまっている。コメディとしてもとても見ていられない演出が横溢する。ただし、セットかどうかは関係なくJFK国際空港を縦横無尽に見せきる演出力は認めるべきだ。ジャズ・ファンを喜ばせるプロットはある種の冒険だろう。多分、大多数の観客には訴求しないだろうが。[投票(1)]
★4フランケンシュタインの花嫁(1935/米)全編スタジオセットだろう。しかし見事な美術装置だ。前作以上に素晴らしい。盲人の家が炎上する様。プレトリアス博士が取り出す瓶詰めの生命。花嫁−人造人間を創造するシーンの禍々しさ。凧を使ったスペクタクル。エルザ・ランチェスターの奇矯だが哀しみに満ちた造型。全く瞠目することしきり。[投票(1)]
★4たそがれ清兵衛(2002/日)屋内でのローキーの画面が映画性を際立たせる。山田洋次の器用さには参ってしまう。寅さんシリーズであれだけ「切なさ」を醸成した演出家ならもっと切ない映画にできただろうが、敢えてほどほどにして本作は田中泯の造型に賭けたと見て取れる。この得体の知れない怖さは突出している。日本映画史上でも最高レベルの悪役だろう。[投票(1)]
★4アメリカ、家族のいる風景(2005/独=米)もう冒頭のサム・シェパードが馬を走らせるシーンから画面には痺れっぱなしになってしまった。ベタベタの映画愛、西部劇への憧憬が溢れ出していて気恥ずかしくなるぐらいだが、全てのシーンが格好いいし嫌らしさが全然無いので赦せてしまう。いや、とても愛おしい。 [review][投票(1)]
★4黒の超特急(1964/日)大映「黒の〜シリーズ」でも一二を争うと云っていいだろう。沢山の見せ場があるが、何といっても田宮二郎が三人のヤクザにボコボコにされる夜のシーンの画面設計は出色。また、本作の藤由紀子(後の田宮二郎夫人)は今まで見た彼女の中で一番綺麗だと思えるぐらいなのだが、ラストへ向かって恐るべき女優根性を見せてくれる。 [review][投票(1)]