コメンテータ
ランキング
HELP

ゑぎさんのコメント: 投票数順

★3俺達に墓はない(1979/日)田中陽造の破天荒さ。もう少し安定した画面が好きだが、しかしスピーディによく見せてくれる。ノリに乗っていた頃の竹田かほりが可愛いが、ゲスト出演した森下愛子のホットパンツ姿が忘れられない。優作と石橋蓮司の決闘シーンで川の中、弾切れになったピストルでもってチャンバラをする二人には笑ってしまった。[投票(1)]
★4女性No.1(1942/米)セドリック・ギボンズの美術でジョセフ・ルッテンバーグの白黒撮影なのだから、ジョージ・スティーブンスは見守っているだけで、良質の映画ができあがるようなものだと思うが。 [review][投票(1)]
★4にっぽんぱらだいす(1964/日)前田陽一の処女作。この映画はちょっと甘いが大好きだ。溝口健二赤線地帯』や田坂具隆五番町夕霧楼』と比べてもこの『にっぽんぱらだいす』の方が愛着がある。なにしろ、香山美子の「お腹すいちゃった」には参った。[投票(1)]
★4小判鮫 お役者仁義(1966/日)これは沢島忠の中でも傑作。まずアヴァン・タイトルがすこぶる格好良い。夕暮れのススキの丘をバックに林与一美空ひばりが唐突に絡むカット。この唐突さこそ映画だ。 [review][投票(1)]
★4一心太助 天下の一大事(1958/日)魚河岸を疾走する人物を横移動で追ったショットのダイナミックなこと!前作にも増して自由自在なカメラワークとカット割りだ。画面の躍動感は三部作中でも一番だろう。 [review][投票(1)]
★4一心太助 男の中の男一匹(1959/日)魚河岸の俯瞰ショットにタイトルがかぶるオープニングでゾクゾクくる。本作は俯瞰ショットが多いのと朝靄のカットが数回出てくるのが特徴。 [review][投票(1)]
★4ひばり捕物帖 かんざし小判(1958/日)お姫様が武家の堅苦しさを逃れて岡引をしているという設定自体そうとう現実離れしているのだが、この主人公が七変化よろしく町娘、芸者、町道場の若者(男役)、将軍家の奥方、女歌舞伎の太夫と変装を繰り返し、殺人事件の解決にあたっていくというすこぶる荒唐無稽な、しかしサービス満点の映画的な題材だ。 [review][投票(1)]
★3白馬城の花嫁(1961/日)これは随分と奇異なミュージカル・コメディだ。こゝでの美空ひばりは白馬の里で育った純情な田舎娘を演じていて実に役に成り切っており、そういう意味では見事かも知れないが、ヒロインとしての魅力という点では首をかしげてしまうぐらい野暮ったい。 [review][投票(1)]
★3新諸国物語 笛吹童子 第三部 満月城の凱歌(1954/日)本連作に限らず当時の少年少女をターゲットとした東映の中篇連作ものを今見る楽しさは、ハチャメチャなストーリ展開とチープなキャラクター・美術造型の中で大スター達が至極大真面目な演技を見せる部分だろう。 [review][投票(1)]
★3新諸国物語 笛吹童子 第二部 妖術の斗争(1954/日)第二部は大江山の霧の小次郎(大友柳太朗)と黒髪山の堤婆(千石規子)という二人の妖術使いの対決がメインストーリだ。菊丸(笛吹童子・中村錦之助)も殆ど出てこないが萩丸(東千代之介)の出番は実質上無し。なんという映画らしさに溢れた連作構成。 [review][投票(1)]
★4腰抜け巌流島(1952/日)全体的にチープな作りでラストの巌流島のシーン以外は殆どスタジオセットで撮影されている。しかし、チープな美術装置ゆえに余計に演技・演出のバイタリティが際立って見える。 [review][投票(1)]
★3私が棄てた女(1969/日)全編の基調はモノクロ。しかし回想シーンは黄色がかったモノクロ。ラスト近く、騎馬での合戦のような祭りのシーンがフルカラー。ラストのイメージの連鎖もフルカラー。こういったメディアの扱いは浦山桐郎の「映画における演劇性」の考察が伺える。しかし中途半端だと思えて仕方がない。「ドドンパ娘」こそ映画だ。 [review][投票(1)]
★4乾いた花(1964/日)こんな日本映画は初めてだ、と思った。それは映画におけるハードボイルド性のことを指している。しかし篠田に失望してしまうのも早かったのだが。池部良は日本映画史上最もハードボイルドを体現した役者だろう。それは松田優作を遙かに凌駕する。[投票(1)]
★4食神(1996/香港)善良な映画ファンの良識(?)を逆撫でするような傍若無人ぶりだが、映画の品性を貶めないギリギリの線。こういうバランス感覚は巧みに計算されている。何と云っても圧倒的なのはカレン・モクの徹底したブスぶりでチャウ・シンチー以上に忘れられない。もう感動的なまでのブス。アイドルをこのように扱う図太さこそ現在の日本映画が見習うべき。[投票(1)]
★1卒業(1967/米)品のないズーム演出の連続に辟易。映画を救っているのはアン・バンクロフトのカリスマ的な魅力ぐらいなのだけど、ラストの教会シーンで挿入される彼女のカットバックはどうしようもなく品が悪い。これが計算された演出だと云う向きもあるが、私には計算違いの性急な演出としか思えない。この演出は大嫌い。[投票(1)]
★4やぶにらみの暴君(1952/仏)しかし良くできたアニメーションだ。王様のキャラは『シュレック』のファークアード卿へ受け継がれている。彼がいたる所で臣下を床下へ落とすシュールさ。『カリオストロの城』がまるで子供のように思える。盲目の手風琴弾きの青年が面白い。また羊飼いの娘はバルドーのよう。[投票(1)]
★3吾輩は猫である(1975/日)いつもながら原作のエピソードをうまく取捨選択かつ並び替えを行い面白いお話にしていると思う。原作にないエピローグの追加も市川映画らしい。苦沙弥の姪・雪江(島田陽子)がマドンナとして大きく扱われている部分も悪くない。 [review][投票(1)]
★4恋をしましょう(1960/米)抜群の安定感とダイナミックさの混在。絶妙のカッティング・イン・アクション。複数台カメラによるマルチ撮影・編集はジョージ・キューカー演出の特徴だが、この映画では殆ど完璧と言って良いぐらい決まっている。 [review][投票(1)]
★4めまい(1958/米)実はこの映画はイマイチ好きになれない。その一つの要因は「とてつもなく悔しい」ということにある。『めまい』が為にどんな犯罪映画も陳腐に見えてしまう。最近とみによく使われる技法「Vertigo」(ドリーしながらのズーミング)を生んだことも銘記すべきだが、女と男と自動車による映画的犯罪性の醸成が圧倒的魅力。[投票(1)]
★3バグズ・ライフ(1998/米)序盤は『七人の侍』を思わせるが中盤からは全く別の志向性をもった映画であることに気付く。それは「殺しのプロによる教育と戦闘」の映画ではなく、力の無い小さな者達の「勇気」の映画であるということ。結局自分達だけの力で解決できない展開も現代的。[投票(1)]