[コメント] コントラクト・キラー(1990/フィンランド=スウェーデン)
梗概を記すならば、メジャーが企画してもおかしくない「喜活劇」になりそうな物語だろう。しかしこれはカウリスマキ映画なのだから、ストレートなコメディ映画にもアクション映画にもなろうはずがない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
主人公を演じるジャン・ピエール・レオーの木訥ぶり、無表情ぶりは、トリュフォーとのコンビ作で見られる彼の類希なるコメディ・センスを知る者には少々作りすぎの感がある。しかしカウリスマキの世界の中のレオーというミスマッチ自体が実にオフビートな可笑しさなのだ。
また、殺し屋ケネス・コリーの複雑な人物造型も映画に深みを与えているし、『肉体の冠』のセルジュ・レジアニがハンバーガー屋の親爺として登場し主人公二人を暖かな眼差しで見つめる、なんてところも映画ファンをくすぐる。なんとレジアニのバストショットがラストカットなのだ。
花売りの女がカティ・オウティネンでなくて良かったとも思うが、彼女で見たかったという気もする。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。