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[コメント] ザナドゥ(1980/米)

ジーン・ケリーの邸宅でレコードを聴くシーン。オリビア・ニュートン・ジョンの唄う「You made me love you」(あゝジュディ!)がかすかに聞こえ、その後2人で踊りはじめる。やっぱりこゝが一番の見せ場だろう。この部屋が意味不明にでかい、まるで無声映画のようなセットである点もご愛嬌。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 良いカットも沢山あるが、全般に特殊効果がダサくてかなり損をしている。今見ると古いというのではなく、多分当時としてもセンスがなかったのだと思う。ま、それは特殊効果だけでなく、例えば1940年代ビッグバンドジャズと1980年代ロックとの融合をテーマにしたミュージカル・シーンなんかも下品な画面だ。やりたかったことは悪くないと思うのだが、こういうところを上手く見せないから貶されるのだ。

 ジーン・ケリーが服を新調するシーンはもう彼の見せ場たっぷりのミュージカル・シーンになっている。こゝも演出はダサいが、少なくも敬意は現れており好感を持つ。また、『いつも上天気』を見た者なら誰しも、映画の中盤あたりからジーン・ケリーのローラー・スケート姿が果たして見られるのか、とてもやきもきするだろう。ラスト、歌曲が続く中、もう踊ることはできないが、ジーン・ケリーがあのいつもの笑顔で軽やかに滑っている姿を目の当たりにした時は本当に感動した。しかし、こゝもセットや演出(綱渡り等のサーカス趣味だとか)は品がなく、ラストのラストはオリビア・ニュートン・ジョンのプロモーション・ビデオになってしまうのだが、それでもジーン・ケリーへのリスペクト映画として充分に成立しており、その部分については何としてでも擁護したいと思う。

(評価:★3)

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