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[コメント] その女を殺せ(1952/米)

これは傑作だ。シカゴからLAまで、死んだマフィアのボスの夫人(証言者)を、列車で護送する刑事の話。主人公をチャールズ・マックグローがやっており、これが渋いだけでなく、優しさも垣間見せる、いい役なのだ。護送されるのは、マリー・ウィンザー。彼女のマフィアの情婦らしさ(正妻ではあるが)も、絶品!
ゑぎ

 冒頭近く、シカゴの隠れ家のシーンで、ウィンザーのネックレスの玉が転がって、階段下の殺し屋の足元に落ちていく演出から見事な画面造型の連続だ。特に舞台が狭い列車内に入ってからの演出は見どころ満載で、書きたい場面はいっぱいあるが、特筆すべきシーンを二つあげたい。一つ目は、コンパートメント内での殺し屋との殴り合いの場面で、恐るべき迫力だ。ピントは甘いが、逆に迫力の増幅に寄与している。そして、二つ目が、列車と並走する殺し屋たちの自動車の画面。これは凄い。スクリーンプロセスも活用していると思われるが、それにしても、列車の窓へ自動車を映り込ませるカットなんてどうやって撮ったのだろう。

 という訳で、見事な画面の映画なのだが、プロット展開にフォーカスしても、中盤以降、主要登場人物が、次々とその裏の顔を明かしていく、話の運びが実に面白い、本当に良く出来た映画なのだ。

ピーター・ハイアムズカナディアン・エクスプレス』(1990)のリメイク元。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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