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[コメント] スキャナーズ(1981/カナダ)

始まってかなり経ってから、ジェニファー・オニールが登場。ミドルエイジになってもやっぱり綺麗。陰惨な画面が続く中、オニールが清涼剤だ。ラスト近く、彼女がスキャンされるシーンで、鼻血を流させるのは、やめてもよかったんじゃないだろうか。
ゑぎ

 冒頭のレストランのエスカレータを使った追跡劇、マイケル・アイアンサイドが登場する階段教室の逆スキャンと頭部破裂、彫刻工房の奇怪な美術と銃撃戦、夜のカーアクション、そしてラストのスキャン対決など、見どころ満載の活劇だが、やはり、何といっても、公衆電話からコンピュータをスキャン、ハッキングする場面から始まるシーケンスが白眉だ。コンピュータの基盤の接写は今見ると微笑ましいが、マシン室の技師が「自壊は内部で静かに終わるだけ」と言っていたのに、炎が出て爆発し、爆風が起る、公衆電話近くの電信柱の電話線も火を噴き、ガソリンスタンド炎上、受話器は溶け出す。このあたりは、映画のケレン、映画のスペクタクルとして素晴らしい。ラストのスキャン対決でも炎が出るように、スキャンの極限は、発熱発火である、というアイデアが本作の映画としての画面造型に寄与するところ大なのだ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)DSCH クワドラAS[*]

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