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[コメント] 死滅の谷(1921/独)

初期フリッツ・ラングのぶっ飛んだ傑作。まず冒頭で死神が作った「壁」の威容さに早くも瞠目してしまう。裂け目の階段なんか本当に凄いセットだ。
ゑぎ

 その後の3つの世界−9世紀のバグダッド、ルネッサンスのベネチア、古代の中国、いずれもがとても面白いシーン、アイキャッチする細部に溢れている。特に中国のシー ンは絨毯の飛ぶカットといい、小さな兵士達といい特撮も見事。本作を見ても、ラングの「完璧さ」への志向性を強く感じさせる。それは演出の「完全主義」という言葉では収まりきらない、完全な創造物、完全な世界を目指す姿勢だ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ぽんしゅう[*] 3819695[*] ジョー・チップ

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