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[コメント] 小さな兵隊(1960/仏)

アンナ・カリーナの部屋での写真撮影シーンが楽しい。カメラはキャノンだ。彼女の名前はヴェロニカ・ドライヤー(仏語の発音ではドライエルが近い)。カリーナがレコードを選ぶ。「バッハは朝8時。モーツアルトは夜8時。ベートーベンは夜中。今はハイドン。」という科白。ハイドンがかかる。
ゑぎ

 ジュネーブが舞台で始まる。自動車。モノローグ。素早いパンニング。街並みの俯瞰。自動車の助手席に置いたカメラからのパンニングで人物を見せる。この撮影はキレがある。あるいはゴダールらしいノイズ処理。車のクラクションの音が耳に残る。

 カリーナが、はしゃいで踊るシーンに続く夜のデートの際のドレス姿もとても可愛い。 相手役のミシェル・シュボールの部屋の壁には沢山の写真やポスターが貼ってある。中に、バルドーもセバーグも。

 全体にラウール・クタールのカメラワークの見事さが際立つ。ゴダールのスタイルはもう完成の域にあるが、外連味はあまりなく、少々退屈。

(評価:★3)

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