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[コメント] 夜の人々(1948/米)

夜の人々』は悲痛な美しさをもった白黒映画だ。『俺たちに明日はない』のラストの派手派手しさが子供騙しのように感じられる。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 正確にリメイクということはできないけれど、『俺たちに明日はない』は、この『夜の人々』のリメイクみたいなもの。少なくも『夜の人々』は「ボニーとクライド」の話をもとに製作されているのだから。この映画の主人公の名前は「キーチとボウイ」。そう、『夜の人々』の正式なリメイクはロバート・アルトマンの『ボウイ&キーチ』なのですね。

 『夜の人々』は悲痛な美しさをもった白黒映画だ。アルトマンのリメイクは、アルトマンらしいハリウッドの伝統を意図的に復した陽光の中で展開する犯罪映画で、それはそれで面白いけれども、『夜の人々』の端正さに比べれば随分落ちると思う。また、『俺たちに明日はない』のラストの派手派手しさが子供騙しのように感じられるくらい『夜の人々』は冷徹な突き放しをもった映画。

(評価:★5)

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