[コメント] 影なき殺人(1947/米)
全く刺激を欠いたフィルム。冒頭の事件のシーンからして緊張感の欠けた演出。矢張りエリア・カザンはヴィジュアル・スタイルのない人で、本作もまるっきり酷いといった代物ではないが、上手く話を運んでいるだけだ。プロット展開においても例えば被害者の神父を回想するシーンで登場人物を詰め込みすぎる構成なんかは甚だ疑問。
ただ、ロバート・キース、エド・ベグリー、カール・マルデン、バリー・ケリーら名脇役達のキャリアの最初期という面白みがある。中でもバリー・ケリーが受付係の警官で、なかなか目立つ役なのが嬉しい。また、ダナ・アンドリュース演じる主人公の検事は胡散臭い役作りだが、その奥さん役のジェーン・ワイアットがなかなか綺麗に撮れている。特に後半の寄り気味のカットがいい。
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