[コメント] アンナと過ごした4日間(2008/ポーランド=仏)
2つの相似するレイプシーンや公権力による暴力といった陰惨な場面はあるし、全編緊張感の途切れない張りつめた陰鬱さが演出されているのだが、しかし本作は全体に喜劇なのだろう。
勿論大笑いできるようなシーンは全くないのだが、そこはかとない可笑しみと皮肉な視点が散りばめられている。中でも一番おかしいのは、アンナの誕生パーティが終わった後のシーンだ。主人公レオンが、酔っぱらってしでかす一部始終がかなりおかしい。尚且つスリリングで目が離せない。スリリングということで云えば、殆ど経緯や背景が説明されることのないキャラクター造型や場面の切り取り方もそうだし、レオンの歩度に合わせてトラベリングするカメラワーク、その構図の付かず離れずの感覚も、スリルに機能する。
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