[コメント] 青い戦慄(1946/米)
アラン・ラッドとヴェロニカ・レイクのコンビ作。かなり娯楽に徹した部分もあるし、人物の遭遇に関して少々都合が良過ぎるきらいもあるが、全体にレイモンド・チャンドラーの書いたプロットの時点で、かなり魅力的だったろうと思わせる。またジョージ・マーシャルの演出もよく頑張っている。
原題の「ブルー・ダリア」はハワード・ダ・シルヴァが経営するクラブの名前で、度々出る外観のカットがとてもいい。その照明のゴージャスさは、ちょっと一度見たら忘れられないセットだ。脇役では、ウィル・ライトがホテルの私設探偵の役をやっており、この人物があちらこちらに顔を出し立ち回る、謎を広げるキーになる良い役で嬉しくなる。
しかし、一番吃驚したシーンは、後半、ラッドが二人組に誘拐され、一軒家に連れ込まれてからのアクションだ。このシーンがかなり痛さを感じさせる場面になっており、男達がブラックジャックを振り回す演出が怖くていい。足を怪我した男と丸テーブルを使った演出の唐突さ。ジョージ・マーシャルはやっぱり面白い。
#備忘
・冒頭、3人の復員兵がバスから降り立つ。ラッドの他に、ウィリアム・ベンディックスとヒュー・ボーモント。ベンディックスは頭に手術の跡がある。耳の上に弾丸が残っている。以降、彼の神経症的な言動がポイントになる。
・クラブ「BLUE DAHLIA」にボーモントとベンディックスが訪ねて来、シルヴァを呼び出すシーンでは、「Its easy to remember」が歌われている。
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