[コメント] ペーパー・チェイス(1973/米)
まず本作も圧倒的な撮影の映画だ。夜の屋内の何と美しい光のまわり具合。映画を見ながら心の中で何度も「あゝゴードン・ウィリス!」とつぶやく至福。図書室のすりガラスの床(?)の触感はどうだ。教授の書斎のシーンでのリンゼイ・ワグナーへの繊細な照明に目がくらむ思いだ。
プロットのさばき具合は凡庸だと思うが、これだけ撮影が良いと演出の難点も帳消しだ。それにティモシー・ボトムズが「水の上を歩く」と言い出す凍った湖面のシーンは奇跡的にチャーミングなシーンじゃないか。こゝは撮影もさることながら2カットの繋ぎのタイミングと音楽の呼応の演出がバッチリ決まっている。その仕事ぶりに感動する。
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