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[コメント] アデルの恋の物語(1975/仏)

手紙の映画。書きながら読み上げる声がオフで入っているシーンの途中で、いきなり喋りだしたりする。手紙を書く、書きながら心の中で読み上げる、また、声に出して読み上げる、そういった手紙を書くという行為のありとあらゆるバリエーションを表出した映画。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ネストール・アルメンドロスの撮影は、まさに天才的。海岸の道で軍服姿のフランソワ・トリュフォーを引きとめるシーンの空気。本屋から外に出ないカメラの捉えた舞い散る雪。夜会のシーンから、男装したイザベル・アジャーニブルース・ロビンソンとの墓地でのやりとりへ至る夜の表現。

 そしてアジャーニはため息がでるほど美しく、同時にとても大きな演技を見せる。悪夢のシーンなんか辟易するくらい嫌なのだが、でも全般的に言って、トリュフォーでは、とても好きな部類の映画だ。

(評価:★4)

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