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[コメント] ジーグフェルド・フォーリーズ(1946/米)

7人の監督が参加したオムニバス。どのパートも全部楽しめるが、フレッド・アステアジーン・ケリーによる「The Babbitt and The Bromide」のパートが全編を通じてのハイライトだろう。こゝを含めて、やはりヴィンセント・ミネリ演出の部分がいい。
ゑぎ

 ミネリが演出しているのは「This Heart of Mine」と「Limehouse Blues」という、いずれもアステアとルシル・ブレマーのバレエ・ダンスが見せ場となるパートだ。「This Heart of Mine」は後半のダンスシーンで所謂「動く歩道」のような装置を上手く使った滑らかな動きの演出が物凄く気持ち良く、「LimehouseBlues」の方は、半地下の酒場、その窓の向こうで唄っている歌手の見せ方や、扇が飾られているショーウィンドウなど、窓を使った美術装置が素晴らしい。あと、最初のコントで登場するキーナン・ウィンには驚いた。こういう人だったのか!後年は名バイプレーヤーという印象だが、『博士の異常な愛情』でのコカ・コーラの自販機のシーンのバックボーンはこういうところにあるのだなぁと感心した。

 そして、まだ有名になる前のシド・チャリシーが最初と最後のパートでバレエ・ダンサーとして登場している。彼女だけ衣装が違うので、ダンサー達の中でも目立つ扱いではあるが、もし衣装が同じでも、太腿のラインで見分けることができるだろう。もう既に『雨に唄えば』の「ブロードウェイ・メロディ」や『バンド・ワゴン』の「ガールハント・バレエ」で見せた、あのたくましい太腿なのである。

(評価:★3)

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