[コメント] チャイルド４４ 森に消えた子供たち(2015/米)
意外にもアクションが悉く肉弾戦を志向している点なんか良いと思うのだが、スターリン圧政下の腐敗した官僚主義の見せ方や、主人公トム・ハーディとワシーリー役・ジョエル・キナマンとの確執の描写が重すぎて、プロットの柱となる連続殺人事件との二重構造の関連がうまくさばけていないと思える。
だから、中盤かなり単調になってしまっている。加えてハーディの妻ノオミ・ラパスも一貫性を欠く分裂気味のキャラクター。やたら喧嘩に強いので余計にイメージが崩れるのだが、そこはむしろ、その唐突感が映画としての美点だ。尚、トム・ロブ・スミスの原作は既読でした。映画全体のルックはイメージ通りの出来。
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